NIPT(新型出生前診断)とクアトロテストの特徴や精度、検査結果の捉え方の違いなどについて

出生前診断のうち、非確定的検査に分類されるNIPT(新型出生前診断)やクアトロテスト(母体血清マーカーテスト)について、それぞれの特徴、精度、検査結果の捉え方の違いなどを解説するとともに、最新のNIPT“Verifi”をご紹介します。

NIPTとクアトロテスト、それぞれどんな検査?

母体から採血し、その血液成分を分析することで妊娠中の胎児になんらかの染色体異常の疑いがないかどうか調べるという検査手法はNIPT、クアトロテストともに同じです。

NIPTはどんな検査?

NIPTは、妊婦さんから採血して、血中に含まれている胎児の染色体の成分を調べる検査です。

クアトロテストはどんな検査?

クアトロテストでは、妊婦さんから採血して、血液検査の4項目(AFP(α-フェトプロテイン)、uE3(非抱合性エストリオール)、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)、InhibinA(インヒビンA))を調べます。

クアトロテストは、母体血清マーカー検査のなかで最もよく行われている検査方法です。

NIPTとクアトロテストの違いは?

NIPTとクアトロテストで、特徴が異なる部分をご紹介します。

NIPTとクアトロテスト、検査を受けるための条件の違いは?

現在日本で採用されている一般的なNIPTは、検査を受けるために厳しい条件が設けられています。

NIPTを受けるための条件

  • 妊娠10~18週の期間内
  • 出産予定日時点で妊婦さんが35歳以上
  • 夫婦のいずれかまたは両方になんらかの染色体異常が見られる
  • 過去に染色体異常の胎児を妊娠または出産したことがある

このような条件に当てはまらなければ検査を受けることができません。

クアトロテストは特別な条件なく検査を受けられます

一方、クアトロテストは、妊娠15~21週(17週までが推奨されています)の期間内であれば、その他の特別な条件なしに受けることができます。

NIPTとクアトロテスト、検査で分かることの違いは?

どちらも先天異常を調べるための検査ですが、検出できる対象疾患に違いがあります。

NIPTで検出できる先天異常

現在日本で採用されている一般的なNIPTでは、21トリソミー、18トリソミー、13トリソミーという3種類の染色体異常の疑いについて調べることができます。

さらに、病院によっては、「全染色体検査」や「微小欠失」という検査項目を追加することで、その他のさまざまな染色体異常も検出できます。

クアトロテストで検出できる先天異常

一方、クアトロテストでは、21トリソミー、18トリソミー、開放性神経管奇形(二分脊椎や無脳症)という染色体異常や先天性疾患の発生率を調べることができます。

NIPTとクアトロテストの結果の出方の違い

検査結果はNIPTが「陽性」「陰性」で通知されるのに対し、クアトロテストは「1/500」などの確率で通知されるのが一般的です。

※同じ1/500の結果を得た妊婦さんが500人いたとすると、その中の1人が対象疾患の赤ちゃんを妊娠している可能性があると解釈します。

なお、NIPT、クアトロテストのいずれも検査結果は「確定」ではありません。

そのため、検査においてなんらかの染色体異常の疑いや先天性疾患の可能性があるという結果が出た場合、羊水検査などの確定診断を受けることになります。

NIPTとクアトロテストの検査費用の違い

NIPTの検査費用は病院によりますが10~20万円前後。クアトロテストの検査費用は2~3万円程度です。

妊婦さんが出生前診断を受ける割合は7.2%(2016年の調査結果)

2016年の報告で、何らかの出生前診断を受ける割合は、妊婦さんのうち7.2%と報告されています。

母体血清マーカー検査(クアトロテストなど)やNIPTを受ける妊婦さんの数は増加傾向にあります。

クアトロテストではなくNIPTを希望する妊婦さんが増えている理由は、高い検査精度

NIPTの検査を受けたいと希望する妊婦さんは増えています。

それは、NIPTはほかの出生前検査に比べて非常に精度が高い検査方法だからです。

クアトロテストは、ダウン症の感度(検出率)は87%です。次に、NIPTの検査精度を見ていきましょう。

NIPTの感度は99%以上

NIPTは、クアトロテストと比べて感度(実際に染色体異常があり、検査結果でも陽性と出る確率)や特異度(実際に染色体異常がなく、検査結果でも陰性と出る確率)からみる検査精度がきわめて高いという特徴があります。

仮に胎児がダウン症(21トリソミー)だった場合、99%以上の確率で陽性として検出できます。

NIPTの陰性的中率は99.9%

陰性的中率は99.9%とは、結果が陰性の場合は、対象となる3つの染色体疾患を99.9%否定できるということです。

NIPTは陰性的中率が非常に高くほぼ安心できることから、1/200~1/300の確率で流産のリスクがある羊水検査を避けることができる検査です。

ただしNIPTはあくまで非確定的検査なので、確定診断には羊水検査が必要です

ただし、NIPTを受けて「陽性」の検査結果が出た場合、その陽性的中率は妊婦さんが35歳で79.9%程度、40歳で93.7%程度であるため(※21トリソミー)、わずかながら偽陽性の可能性があります。

そのため「陽性」の検査結果が出た場合、羊水検査などの確定診断を受け、検査結果を確定させることになります。

NIPTはこのように、クアトロテストと比べて非常に高い検査精度を実現しています。

NIPTが日本で提供され始めた2013年以降、検査を希望する妊婦さんが増えているのはこのためです。

「クアトロテストではなくNIPTを受けたい」そんな時に知っておきたい“Verifi”とは?

検査を受けづらかった従来のNIPTの問題点を解消した、“Verifi”というNIPTの方法をご紹介します。

従来のNIPTは、検査を受けたくても受けられない妊婦さんがいました

現在日本で採用されている一般的なNIPT(新型出生前診断)は、クアトロテストと比べて検査精度がきわめて高いため、検査を希望する妊婦さんが増えているとお伝えしました。

ところが、前述したように、NIPTを受けるためには、

  • 妊娠10~18週の期間内
  • 夫婦のいずれかまたは両方になんらかの染色体異常が見られる
  • 過去に染色体異常の胎児を妊娠または出産したことがある

といった条件に当てはまらなければならないうえ、

  • NIPTを受ける病院で分娩予定でなければならない
  • かかりつけ医からの直接の検査予約や紹介状が必要

などの病院側が独自に定めているルールに従わなければなりません。そのため、

「本当はNIPTを受けたいのに、年齢制限によって受けられず、クアトロテストを受けることにした」

「NIPTを希望したがかかりつけ医が承諾してくれず、クアトロテストを受けた」

など“NIPTを受けたくても受けられない妊婦さん”が増えていることが課題となっています。

NIPTの抱える問題点を解消できる“Verifi”とは?

しかしながら、日本にはクアトロテストと比べて精度が大幅に向上しているだけでなく、年齢制限もないためより多くの妊婦さんが受けることができるNIPTがあるのをご存知でしょうか?

“Verifi”は年齢制限なく検査を受けられるNIPTです

妊娠10週以上で不安を抱えている妊婦さんであれば、年齢制限を気にせず受けることができるNIPTです。

“Verifi”は従来の厳しい条件を満たしていない妊婦さんも検査を受けられます

そのうえ、分娩指定やかかりつけ医からの直接の検査予約および紹介状なども必要ありませんので、妊婦さんが直接予約し、検査を受けることができます。

現在、日本でこの“Verifi”を採用しているのは、東京の八重洲セムクリニックと、大阪の奥野NIPTセンター(奥野病院内)です。

“Verifi”について詳しく知りたい妊婦さんはぜひ一度、病院に問い合わせしてみてはいかがでしょうか?

東京・大阪でNIPTを受診するならこちら

産婦人科医のNIPT予約センター(八重洲セムクリニック[東京]奥野NIPTセンター[大阪 奥野病院横])は、総検査数10,000件を超える豊富な検査実績と充実したアフターサポートにより多く方に選ばれています。

■NIPTの検査実績

2016年に日本で初めて無認可施設としてNIPTを提供し、日本国内の医療機関でNIPT総検査数10,000件を超える実績をもつ専門医療機関です。

■NIPTに対する高い専門性

10,000件のカウンセリングを通して妊婦さん一人一人と向き合ってきた、出生前診断歴45年を超える産婦人科医かつ国際出生前診断学会の会員である医師が検査を担当します。

■羊水検査が可能

陽性だった場合は羊水検査の実施まで責任を持って行います。他院で受ける必要はなく、その他紹介状やかかりつけ医への説明についてもご相談が可能です。

■検査会社の実績

累計検査数100,000件を超える実績を持つベリナタヘルス社へ検査を委託しています。「ベリナタ法」と呼ばれる独自のサンプリング技術によって、微小欠失まで調べることが可能です。

■国際医療輸送の実績

血液検体の輸送は、WHOが規定する国際基準に従い国際医療輸送の専門企業が担当します。検体紛失や取り違いは1度もありません。

まずは医師によるカウンセリングにてお気軽にご相談ください。

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