【妊娠中の食事】摂取すべきものとNGな食べものを理由と併せて解説していきます

移動や睡眠など、妊娠中は多くのことに注意しながら生活を送る必要があります。
特に食事は子供が大きくなるための大切な栄養源なので、子供のために適切な食事を取りたいと思う方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、「積極的に摂取すべき食べもの」や「控えるべき食べもの」等の妊娠中の食事の取り方について解説します。お悩みの方はぜひ参考にしてください。

妊娠中は「バランス」を意識した食事が大切

おなかの子供の体は妊婦さんの食事が基本となって作られていきます。
子供にしっかり栄養を届けるために、栄養バランスを意識した食事を取る必要があります。

妊娠中は子供のためにたくさん食べたほうがいいと思われがちですが、大切なのは量よりも「バランス」です。
食事を取りすぎて体重が増えてしまうと、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などにかかってしまうおそれがあります。
「主食」「副菜」「主菜」「牛乳・乳製品」「果物」の5グループを意識し、バランスのよい食事を心がけましょう。

妊娠中の食事で積極的に摂取すべき食べもの

おなかの子供にとって必要な栄養素はたくさんあります。
おもに必要な栄養素は以下のとおりです。

・葉酸
・鉄分
・カルシウム
・タンパク質
・食物繊維

ここからは、積極的に取ってほしい栄養素と役割について解説していきます。

ブロッコリーやモロヘイヤ【葉酸】

葉酸は細胞分裂に必要な栄養素です。
心臓や神経、脳などの重要な器官が作られる大切な時期である妊娠初期にしっかり摂取することで、子供の成長の手助けができます。
また、適正量を摂取することで、子供の神経管閉鎖障害の発症リスクを下げることができます。

つわりで食事を取れない場合は、サプリなどで葉酸を摂取する方法もおすすめです。
なお、妊娠中の葉酸の推奨摂取量は一日に480μgなので、こちらを目安に摂取しましょう。

ブロッコリーやモロヘイヤのほかに、葉酸が多く含まれる食材は以下のとおりです。

・ほうれん草
・グリーンアスパラ
・かぼちゃ
・レバー
・納豆など

あさりやしじみ【鉄分】

鉄分は、妊娠5、6ヶ月くらいから徐々に不足していくといわれています。
母乳も血液から作られるため、妊娠中だけでなく産後も授乳によって貧血を起こしやすくなります。
妊娠初期の段階から、鉄分を多く含む食べものを毎日の食事に取り入れましょう。

妊娠中の鉄分の推奨摂取量は一日に、妊娠初期は9mg、妊娠中期~後期は16mgです。

あさりやしじみのほかに、鉄分が多く含まれる食材は以下のとおりです。

・赤身の肉
・卵
・イワシ
・サバ
・カツオなど

乳製品【カルシウム】

カルシウムは子供の丈夫な骨と歯を作る働きがあります。
普段の食事でカルシウムが足りない場合、子供は母体からカルシウムを摂取します。
骨粗しょう症などのリスクが高まるため、カルシウム不足には注意しましょう。

妊娠中のカルシウムの推奨摂取量は一日に650mgです。
また乳製品のほかに、カルシウムが多く含まれる食材は以下のものが挙げられます。

・豆腐
・しらす
・ししゃも
・ごま
・水菜など

肉・魚・大豆製品【タンパク質】

タンパク質は子供の体を作る主成分であり、筋肉や血液を作るもとになります。
比較的取り入れやすい栄養素ですが、特定のタンパク質だけを取り続けるとアレルギーの原因になることがあります。
さまざまな食材から良質なタンパク源をバランスよく摂取するように心がけましょう。

肉・魚・大豆製品のほかに、タンパク質が多く含まれる食材は以下のとおりです。

・卵
・乳製品など

おからやそらまめ【食物繊維】

食物繊維とは、水分と一緒に体内に取り入れることで、腸の中の老廃物を体外に排出してくれる成分のことです。
妊娠中は、ホルモンの影響や子宮による腸の圧迫で、便秘になってしまうことも少なくありません。
食物繊維を豊富に摂取することで、便秘改善効果が期待できるでしょう。

おからやそらまめのほかに、食物繊維が多く含まれる食材は以下のとおりです。

・海藻類(ひじき、わかめ、昆布)
・イモ類(さといも、長芋、さつまいも)
・オクラ
・切り干し大根など

妊娠中の食事で控えるべき食べもの

毎日の食事に取り入れたい食べものがある一方、控えるべき食べものも多くあります。
以下のものは子供の成長や発達に影響をおよぼす可能性があります。

・アルコール
・カフェイン
・生もの
・チーズ(ナチュラルチーズ)

ここからは、妊娠中の食事で控えるべき食べものについて解説していきます。

アルコール

妊娠中にアルコールを摂取すると、胎盤をとおりながらアルコールが胎児のもとに運ばれます。
その結果、子供の発育が遅くなったり、器官の形成に異常がみられたりすることも少なくありません。

具体的には、低体重や顔面を中心とした奇形、脳障害などが挙げられます。
これは「胎児性アルコール症候群」と呼ばれ、治療方法はなく、少量の飲酒でも発症する可能性があります。
場合によっては流産、死産につながることもありますので注意してください。

カフェイン

カフェインが胎児に与える影響については、まだたしかなことはわかっていません。
しかし、妊娠中にカフェインを取りすぎてしまうと、子供が低体重になったり、自然流産を引き起こしたりするおそれがあります。

WHO(世界保健機構)でも、妊娠さんに対して一日当たりのカフェイン摂取量を300mg(コーヒーをマグカップで2杯程度)に制限するように求めています。
カフェインはコーヒー以外にもお茶や栄養ドリンクなど多くの飲みものに含まれており、子供の発育に影響を与える可能性があるため、摂取量に注意しましょう。

生もの

加熱が不十分な肉や生肉には、寄生虫(トキソプラズマ)がいる可能性があります。
妊娠中にこのトキソプラズマが体内に入ると、流産や死産などにつながるおそれがあります。
レアステーキや生ハムは避け、よく火を通したものを食べるようにしましょう。

また、健康な状態でも注意したい食中毒ですが、妊娠中は免疫力が低下しているためより一層気をつけなければなりません。
妊娠中は治療に使える薬が限られているうえに、下痢や嘔吐で脱水症状になった場合に子宮収縮を引き起こす危険性もあります。
生魚や二枚貝など、食中毒の危険性がある生の食べものはなるべく避けましょう。

チーズ(ナチュラルチーズ)

ナチュラルチーズは非加熱のチーズで、リステリア菌が混入している場合があります。
リステリア菌は食中毒を引き起こす細菌の一種で、感染すると流産や死産につながる可能性があります。
妊婦さんは通常の成人よりもリステリア菌に感染しやすいため、チーズを食べる際はプロセスチーズを選ぶようにしましょう。

バランスのよい食事を取って体調管理に努めよう

今回は妊娠中の食事の取り方について解説しました。
つわりもある中で毎日バランスのよい食事を用意することは、簡単なことではありません。
ストレスをため込みすぎず、無理のない範囲で食事管理をおこなうようにしましょう。

安心して出産するための新型出生前診断(NIPT)という選択肢

■妊娠中のリスク管理には出生前診断が有効です

妊娠すると心身が変化をはじめ、妊婦さんとお腹の赤ちゃんは様々な要因から病気になるリスクが高くなります。出生前診断は妊娠管理の上で有益な情報源となります。

胎児に異常が見受けられる場合には早期に準備ができますし、流産しやすいなどの特徴が見られる場合は個別の対応をすることが可能になります。
早期の発見には、出生前診断の中でも採血のみで高精度の検査が可能なNIPT(新型出生前診断)がおすすめです。

■八重洲セムクリニック(東京)・奥野NIPTセンター(大阪 奥野病院横)のNIPTはこちら(新型出生前診断)
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