妊娠11週〜13週で実施できる出生前検査、コンバインド検査とは?

コンバインド(組み合わせ)検査とは妊娠11週0日〜13週6日のあいだに行われる、精密超音波検査(エコー)と母体血清マーカー検査をの2つを組み合わせて胎児に21トリソミー(ダウン症候群)や18トリソミー(エドワーズ症候群)の染色体疾患があるかどうかを調べる出生前検査です。

出生前検査のうちNIPTと同じく結果が出てもそれがそのまま確定診断にならない検査であり、結果によって絨毛検査や羊水検査を受けて確定診断を行うかどうかを決める目安にもなります。

今回は出生前検査のひとつであるコンバインド検査について解説します。

コンバインド検査とは何か

コンバインド検査とは超音波検査(エコー)と妊婦さんから採取した血液を用いて行う血清マーカー検査の2つを組み合わせて胎児に染色体の疾患があるかどうかを調べる出生前に行われる検査です。妊娠11週0日〜13週6日までの間に行われます。

実際にコンバインド検査が実施される時期は超音波検査においてCRL(胎児の頭の先からお尻までの距離)の長さによって決まっており、39〜84mmの時期のみコンバインド検査を受けることができます。このCRLの値の時期がおおむね妊娠11週〜14週にあたるとされています。

またコンバインド検査は妊娠の初期に検査が行われるため「妊娠初期コンバインド検査」といわれることもあります。

超音波検査(エコー)で胎児の首の後ろにあるむくみを測定する

超音波検査で胎児の首の後ろに見られるむくみ=NT(nuchal translucency)を測定します。

なぜむくみを計測するのかというと21トリソミーや18トリソミーの胎児では首の後ろに特徴的なむくみが生じるため、これらが見られると21・18トリソミーの染色体疾患がある可能性が高いと判断されるからです。

コンバインド検査では超音波検査で観察できる限界はありますが、実際に超音波検査で胎児をより詳しく観察できる点が特徴です。ただし胎児の首の後ろにむくみが見られてもそれがすぐに胎児異常につながるのではなく、また首の後ろにむくみが見られない場合もこれもすぐに胎児異常がないという訳ではありません。

妊婦さんの血清マーカーの解析を行う

超音波検査で胎児の首の後ろにむくみが確認できても、それが別の要因から生じている可能性もあります。そのため妊婦さんの採血を行ってその結果も合わせて総合的に判断する形になります。

具体的には妊婦さんまたは胎盤に由来するタンパク質やホルモンに関する2つの血清マーカー、PAPP-AとhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)という成分の濃度を測定し解析します。

PAPP-A(Pregnancy associated plasma protein A)は妊娠関連血液タンパク質ともいい、胎盤で生成されるタンパク質であり、妊娠7週目以降に妊婦さんの血液の中で濃度が上がります。

胎児が21トリソミーである場合の妊娠では2つの血清マーカーの平均値を正常妊娠と比べて見ると、hCGは約2倍高く、PAPP-Aは約半分低くなります。そのほかの染色体異常(18・13トリソミー)においてはhCG・PAPP-Aの両方の平均値が正常妊娠に比べて約3分の1低くなることが結果に反映されます。

参考URL https://www.seichokai.or.jp/system/kcfinder/upload/files/fmf%281%29.pdf

超音波検査と血清マーカーを合わせて分析する

コンバインド検査ではここまで見てきた超音波検査と血清マーカーを組み合わせて分析を行います。

具体的には現在の妊婦さんの年齢で計測したNT、PAPP-A、hCGの値を組み合わせて、妊婦さんごとに個別のリスクの値を計算していきます。以下の要素が分析に使われます。

  • ・母体年齢が持つ固有の確率
  • ・超音波検査の結果
  • ・2つの血清マーカーの血中濃度の増減
  • ・年齢
  • ・妊娠週数
  • ・体重
  • ・家族歴(親族や同居者の治療中の病気や既往歴)
  • ・1型糖尿病の有無など

これらの値をを掛け合わせて対象となる染色体疾患の確率がどのくらいあるのかを調べます。このようにコンバインド検査では超音波検査のみを行うよりも、妊婦さんの血清マーカー検査を組み合わせることによって胎児の染色体疾患があるかどうかがわかる確率が高くなるメリットがあります。

対象となる胎児の疾患

コンバインド検査で対象となる胎児の染色体疾患は、21トリソミー(ダウン症候群)と18トリソミー(エドワーズ症候群)です。いずれの染色体疾患も本来2本であるべき染色体が3本になっていることで生じる疾患です。

ダウン症候群は21番目の染色体が3本になり、知的発達や運動能力の発達に遅れがみられたり、心臓や内臓の病気にかかりやすいともいわれています。

エドワーズ症候群は18番目の染色体が3本あることで生じる疾患で、心臓の形に変化がみられたり胎児の発達も非常にゆっくりである特徴があります。知的な発達の障害は重いといわれています。双胎妊娠の場合はコンバインド検査においてエドワーズ症候群の結果は出ません。

コンバインド検査の料金

コンバインド検査の費用は検査を受ける医療機関にもよりますが約3〜5万円の範囲となり、医療保険を使うことができず自費診療になります。

さらにコンバインド検査を受ける前やあとに遺伝カウンセリングを受けることが必須になっている医療機関もあり、その場合カウンセリング費用がまた別途必要になります。詳しい料金体系についてはそれぞれの医療機関に問い合わせるなど確認をしてください。

コンバインド検査の結果

医療機関にもよりますが、コンバインド検査の結果は約10〜14日後に出ます。対象である胎児の染色体疾患の感度としての確率がそれぞれの妊婦さんごとに結果として出されます。

21トリソミーの90%、18トリソミーの94%を妊娠初期コンバインド検査で陽性として見つけることができるともいわれています。

結果の表示は例として「1/500」というように報告されます。例えば1/500の確率結果が出た場合には同じく1/500の結果が出た妊婦さんが500人いた場合、そのうち1人(0.2%)が対象である疾患を持つ胎児である可能性があるとうことになります。残りの499人の妊婦さんの胎児は対象疾患ではないことをさしています。

基準値は21トリソミーが1/220、18トリソミーが1/100と決まっており、その基準値よりリスクが高い場合には陽性と判定され、反対に基準値より低い場合には陰性と報告されます。

コンバインド検査で確率が高く出たら?

コンバインド検査では結果が確率で示され、基準値よりリスクが高い場合はスクリーニング陽性と判定されます。

ただし万が一陽性の検査結果が出ても、実際に胎児が21・18トリソミーでない可能性の方が高いともいわれています。結果が陽性の場合はさらに精度の高い検査を受けるかを考える目安にもなりますが、必ずしも絨毛検査・NIPT・羊水検査を受けなければならないというものでもありません。

確定検査を希望すれば絨毛検査や羊水検査を受けることもできますが、コンバインド検査を受ける前から結果によってどう対処しようと思っているのかを夫婦で話しあっておくことが重要です。

医療機関によってはコンバインド検査を受ける前と検査結果後に遺伝カウンセリングが実施され、夫婦の意思決定を支える支援を行っています。

コンバインド検査で考慮すべきこと

コンバインド検査は非確定的検査でもあり、羊水検査や絨毛検査のように診断を確定できるものではないことを事前に理解して受けることが必要です。

もし確定検査として羊水検査や絨毛検査を受ける場合には胎児の染色体に異常があるかどうかを調べるため、21・18トリソミー以外の染色体疾患も見つかる場合があります。

またNIPTでは13トリソミー(パトー症候群)も検査対象となりますがコンバインド検査では13トリソミーは含まれず、21・18トリソミーの疾患に限られることも事前に考慮して検査を受けることが望ましいでしょう。

まとめ

妊娠初期に行われるコンバインド検査は胎児が21・18トリソミーである可能性がどのくらいあるかを評価する検査です。ただしコンバインド検査は絨毛検査や羊水検査のように診断を確定する検査でないことを十分考慮して受けることが大切です。

NIPTは妊娠10週目から検査できて精度も高いですが、コンバインド検査が受けられる期間が妊娠11〜13週目と限られているのも特徴です。さらにNIPTは妊婦さんの血液に含まれるDNA断片を調べますが、コンバインド検査は超音波検査と血液マーカーを総合的に見て判断する特徴があることもおさえておきましょう。

安心して出産するための新型出生前診断(NIPT)という選択肢

■妊娠中のリスク管理には出生前診断が有効です

妊娠すると心身が変化をはじめ、妊婦さんとお腹の赤ちゃんは様々な要因から病気になるリスクが高くなります。出生前診断は妊娠管理の上で有益な情報源となります。

胎児に異常が見受けられる場合には早期に準備ができますし、流産しやすいなどの特徴が見られる場合は個別の対応をすることが可能になります。
早期の発見には、出生前診断の中でも採血のみで高精度の検査が可能なNIPT(新型出生前診断)がおすすめです。

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