今回は、妊娠14週のときに知っておきたい、この時期に注意したいことについてお話させていただければと思います。
妊娠14週時の注意点について
妊娠14週の赤ちゃんの心臓はとても活発に動いています。心拍数は1分間に150回くらいでママの倍以上の速さで小さな心臓をめいっぱい使って、1日におよそ20Lの血液を全身に送り出しています。可能であれば、妊婦健診で赤ちゃんの心音を聞いてみましょう。
それでは妊娠14週のときに知っておきたい、この時期の注意点ついてお話したいと思います。
➀こむら返り
まず1つ目は足のこむら返りです。
この時期より、夕方や夜に足のこむら返りを経験するママさんもいらっしゃいます。寝る前にストレッチをしたり、充分な水分を摂ることで、こむら返りの症状を抑えることができると言われています。ふくらはぎに強い痛みを感じた場合、マッサージをしたり、温かいシャワーやお風呂に入るようにしましょう。

②鉄欠乏性貧血
2つ目は鉄欠乏性貧血です。
妊娠中に起こりやすいトラブルの1つに、鉄欠乏性貧血があります。赤ちゃんの赤血球を作るためには通常の2倍の鉄分が必要とされ、妊娠中の貧血はおよそ95%が鉄欠乏症と言われています。鉄欠乏性貧血は、体内の鉄分不足により、赤血球の中に含まれるヘモグロビンが作れなくなることによって生じます。
ヘモグロビンは体内において酸素運搬の役割を担い、鉄分が不足すると、体を動かした際に息切れ、動悸、頭痛、立ちくらみ、疲労感を引き起こすことがあります。妊婦さんの鉄欠乏性貧血は、赤ちゃんの正常な成長発達を障害することもあります。特に脳の発達には充分な酸素供給が必要とされます。
お腹の赤ちゃんの酸欠を防ぐためにも、栄養バランスの良い食生活と適切な量の鉄分をしっかり補給しましょう。また、妊婦さんの秘訣は鉄分だけでなく、葉酸が不足することで生じる葉酸欠乏性貧血も挙げられます。葉酸欠乏性貧血は、胎児の脳や脊髄に先天性異常を生じることがあるため注意が必要です。
妊婦健診の血液検査により、診断が確定されます。医師の指示に従い、鉄剤や葉酸サプリなどで栄養補給をしましょう。
③妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病
3つ目は、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病です。
妊娠中の急激な体重増加は、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病のリスクが高まります。妊娠初期はつわりで食欲がなくなる妊婦さんが多く見られる一方で食べづわりによりエネルギーの過剰摂取してしまう妊婦さんもいらっしゃいます。
また、妊娠14週を迎え、つわりが収まると同時に食欲が止まらず体重増加となる妊婦さんも少なくありません。妊娠高血圧症候群は、血流が低下することにより、赤ちゃんへ充分な栄養や酸素が行き渡らず、発育不全を引き起こします。体重2500g未満の低出生体重児、早産や死産などのリスクが高まるため注意が必要です。
妊娠糖尿病は赤ちゃんに過剰な糖分が供給され、臓器肥大や体重4000g以上の巨大児となる可能性も少なくありません。妊娠14週はつわりが治まり、食欲が戻る時期です。しかし、赤ちゃんの健康のためにも、栄養バランスの取れた食事を適切にとるよう心がけましょう。

今回は、妊娠14週のときに知っておきたい、この時期に注意したいことについてお話させていただきました。
妊娠14週に入ってつわりが収まり、体調が安定してきたら、適度に体を動かすことも検討しておきましょう。妊娠中は、ヨガやウォーキングなど、自分のペースでできる有酸素運動がおすすめです。

