産婦人科・内科 八重洲セムクリニック(東京駅5分)|新型出生前診断(NIPT)・IPT療法

男の子?女の子? 赤ちゃんの性別はNIPTの結果で分かりますか?

  「赤ちゃんの性別はNIPTの結果で分かりますか?少しずつ出産の準備を考えたいです」 NIPTを受検される患者様からご質問をいただきました。 今回は性別を決める性染色体についてお話しようと思います。

性染色体がXYなら男の子 XXなら女の子

赤ちゃんが男の子か女の子か分かると、出産の準備も一層楽しくなりますね。 胎児の性染色体まで結果を出してくれるNIPTを受けたとき 23番目の性染色体がXYなら男の子、XXなら女の子です。 X染色体の方がY染色体よりも大きいですね。 Y染色体の役割は主に男性を決定することにしかありませんが、X染色体には性に関係なく生存に重要な遺伝子が沢山あります。  

 

ヒトの染色体は通常23対46本

  ヒトの細胞の核の中には、23対46本の染色体が含まれています。 染色体は、大きさと染色のパターンから識別されます。 1~22番までの各1対計44本の常染色体、性別を決定する1対2本の性染色体で計46本の染色体からなっています。 常染色体は、通常大きい順※に1~22番までの番号がついており 23本は父親由来、残りの23本は母親由来です。 ※21番染色体と22番染色体は研究により大きさが逆になっていることが判っています。  

 

性染色体の異数について

染色体異常の中でおよそ11~13%が性染色体以上にあたります。  

常染色体においては、染色体が1本足りない状態(=モノソミー)ということはあり得ません。
しかし、はじめにお伝えしたように、X染色体には性に関係なく生存に重要な遺伝子が沢山あります。
性染色体に限っては、X染色体があれば、染色体が1本少なくても生命維持が可能となります。 X染色体が1本のみである場合、X(ターナー症候群)と表記されます。
また、Xが1本多いXXX(トリプルX)という場合もあります。
他にも、Y染色体が1本多い場合はXYY症候群(ヤコブ症候群)、XXYの場合はクラインフェルター症候群となります。

 

性染色体に異数性があったら?

出生時には見た目に目立つ影響はなく、成長とともに症状がでる場合が多いです。
思春期に成長曲線から外れて気付く場合や、妊娠を希望したときになかなか妊娠せず不妊治療の検査で分かる場合もありますし
生涯気が付かないという方もいらっしゃいます。

それぞれ発育の違いや症状がありますが、妊娠中に判っていれば
出産時にホルモン注射等の処置をすることで
その後の外見的な症状を緩和させることができることがあります。

また、XXYであるクラインフェルター症候群の場合には、思春期以降に精子の数がほぼなくなってしまうこともありますが、事前に把握することで、思春期のうちに精子保存が可能になります。

 

そのため、八重洲セムクリニックでは、性染色体の結果までお知らせしております。
(性別が知りたくないという方も時々いらっしゃいます、その場合はスタッフまでご相談ください。)  

 

 

エコー検査で形態の観察も大切

 

NIPTでの染色体検査は、性染色体の判定についても高い精度となっていますが、まだ100%的中の検査ではありません。
妊婦検診のエコー検査で形態的な観察も照らし合わせて、NIPTの結果と違う性別であることも稀にあります。

その際は1人で悩まずに、まずは、かかりつけの産婦人科医やNIPTを受検したクリニックに相談しましょう。      

 

 

この記事を読んだ人はこんな記事もみています

NIPT(新型出生前診断)はいつからいつまでに受けるといいでしょうか?

つわりに薬は効くのでしょうか?